ピュリファイ:お金がない!

国が死ぬって、どういうことなんだろう・・・。



ふと、子供のころ、学校のテレビ授業で見た、ベルリンの壁が壊れて、東ヨーロッパの国がなくなったことを、思い出した。




「でも、なんで、この国は、借金したの?」




「いい質問。」




エージは、はははと笑った。




「公務員にお給料を払ったり。


 橋をつくったり。


 道を作ったり。


 収入の少ない人に手当てを出したり。


 天下り、っていって、一言で言えば公務員の老後の保障に、普通の人が受け取れる年金の何十倍ものお金をばら撒いたり。ま、彼ら、大して働いてなかったんだけど。」



「はあああああ・・・?」



「で、合計、いくらになったと思う?」



「ええっと、さっき、エージ君、いくらって言ったっけ。」



「1京円」