ピュリファイ:お金がない!

「は?

 
 あたし、国が借金してるって言うのも、初めてきいた・・・



 1けい、て、なに?」



ええと、どこから説明したらいいんだろう・・・。



エージは、そんな感じで、困った顔をした。




「じゃあまず、国の借金の説明から。



 国は、『国債』を作って、お金を借りていた。



 まあ、借金しましたよ、という証文だよね。




 これを、銀行とか、ゆうちょとか、老人とかが、買った。



 ていうか、お金を国に貸した。」



「国債・・・サラ金の契約書みたいなやつ?」



「そう・・・かもね。」



エージは、顔をゆがめた。



「でもまあ、国は俺のおとうさんみたいに、自殺するわけには行かない。



だから、どうしようかってことを、この国の偉い人たちが、考えた。



生きるために、どうしようかってことを。」