ピュリファイ:お金がない!

あたしのケータイが鳴った。

ビッグ・バンの新曲だった。

ヒロキからだ。

ヒロキは、たぶん、あたしの彼氏で、サラリーマンだ。

出たくない気分だったので、ほっとくことにした。

留守電に録音してる声が聞こえた。

[ 大丈夫?おれは大丈夫。]

[ 今、家にいる。会社、勝手に、休んだ。]

[ カミさんも一緒にいる、赤ん坊も昼寝中、だから、電話するなよ。]

[ 心配だから、メールくらいよこせよ。]

勝手だなあ・・・。

莫迦だなあ・・・。

ヒロキ、あんた、ほんとにそれで、社会人?

でも、不倫、って、そんなことしてるあたしも、勝手だよなあ・・・。