ピュリファイ:お金がない!

「・・・」

「変な話して、ごめん。
 
 はじめて話すのに、なんか、変だね。

 きみにとっては初対面で、こんな重い話、ごめんね・・・。

 とにかく、おふくろは、ショックで入院しちゃうし。

 姉貴はどっかでバイトしてて、めったに帰ってこない。

 帰ってきたら、いろんなもん買い込んできてくれるけど。

 だから、家にいるのは、おれだけだよ。

 この家も、なんか、ローンが払えなくて、もうすぐ住めなくなるんだ。

 この間、出てけって内容の、書類が、裁判所から、来たんだ。

 おれ、もう、どうしたらいいのか、分からない・・・。

 おれ、たぶん、どっかの道端で、この冬くらいには、凍死してるんじゃないかなあ。

 おれには、もう、未来なんか、無いんだ。」

 男の子は、立ち止まった。