ピュリファイ:お金がない!

「ああ、ごめん。知らない男に、急に、家を聞かれたら・・・

 困るよね。

 気持ち悪いよね。
 
 ごめんね。

 でも、ぼくは、君の顔を、知ってたから。

 二週間くらい前から、毎日、お店に、きてたよね。

 だから、勝手に、きみのこと、友達みたいに、思ってて。」

男の子は、私の沈黙の意味を、誤解した。

あたしのことを、他人に自分の家をいわない、純粋な子、と思ったんだと思う。

ありがと。

あたしは、心の中で、男の子に、お礼を言った。

男の子の、きれいな茶色い髪が、かぜに、ゆれていた。

男の子の白い肌が、ほっぺたの部分、赤くなっていた。