ピュリファイ:お金がない!

あたしたちの背中のほうで、おばちゃんが、大きな音を出して、レジに何かをぶつけていた。

「ちくしょう!なんで、レジ、開かないのよ!」

サイレンみたいな音が鳴り響いていた。

たぶん、警報装置。

警備会社や、警察に、つながってるはず。

でも、警察も、警備員も、来ない。

おばちゃん、やりたい放題。

「ちくしょう!」

おばちゃんが、さけんでいる。

おばちゃんの大騒ぎは、続いていた。

大きな声が、だんだん、小さくなっていった。

あたしたちが、どんどん、コンビニから、遠くなっていったから。