家が、ない?
あたしは、あんぐりと、口をあけたままだった。
「どゆこと?」
エージも、ゆりさんも、あたしを見つめていた。
なんかこう、
(なんだ、トモちゃんて、あたしたちより、かわいそうだったりする?)
みたいな、視線が痛かった。
とりあえず、あたしは、隣の家のインターホンを押した。
「はい、どなた?」
「お久しぶりです。えっと、となりの、トモですけど。」
「あら、ひさしぶり!」
隣のおばちゃんは、小走りに玄関から出てきた。
「あのー、家が、燃えちゃってるんですけど。
なんで、家が、燃えちゃってるか、知ってます?」
われながら、間抜けな、質問だった。
「まあ、うちに、入んなさいよ!
もえちゃったもんは、仕方ないし。
そっちの、かわいい男の子と、きれいなお姉さんも!
とりあえず、うちで、休んでいきなさい。」
おばちゃんは、あたしたちを、家に入れてくれた。
