ピュリファイ:お金がない!

男の子は、すごくうれしそうだった。


「じゃ、さっそく、あねきに教えないと・・・

 あ、悪いけど、ケータイ、かして?


 おれのケータイと、いえ電、料金払ってないから、止められてる。」




あたしは、どきどきした。




[おねがい、[ゆり]さん、余計なこと、言わないでね]

あたしは、こころのなかで、[ゆり]さんに、おねがいした。





男の子は、あたしのケータイを使って、ゆっくりと、間違えないように、慎重に、11桁の番号を押した。

「・・・?

 あれ?
 
 あねきの番号番号押したら、[ゆり]て、表示、出てくるよ?

 あねきの名前も、ゆり、なんだけど?

 あねきのこと、知ってる?」