シャワーから上がったかと思うと嵐は私の部屋から飛び出して、2,3分後に戻ってきた。

「ほら、本当に向かいだろ。」

昨日とは違うスーツに着替えて来た。

「どこ?」

窓を覗き込むと向かいのマンションだと嵐は言った。


「ほら、ぐずぐずしてないで。」


外に引きずられて行くと、目の前にはエンジンの掛かった嵐の車が置いてあった。