何ヶ月かぶりかに携帯を開くと一通のメールが来ていた。




『飲まない?』




親友の里奈だった。
里奈にだけはすぐに新しい番号を教えたものの、後は母親しか知らない。
里奈に新しいアドレスを教えたことさえ忘れていた。



電話をかけ直すと、里奈はすぐに電話に出た。


「おひさ〜。今すすきのにいるから、ロビ前までおいでよ!飲もうよ。」


里奈は酔っているようだった。

久しぶりに人に会うのも気分転換になるのかもしれない。




「今から行くわ」


すぐにタクシーに乗り、里奈の待つロビ前まで向かった。




すすきのが近づくと、輝くネオンがやけに眩しく感じた。


ずっと引きこもっていたからだろうか。