ホスピタル




この人ってこんなに可愛く笑う人なんだな。



「ふふふっ。あはははっ」



この人の笑うところを見たらなんだか自然に笑顔になった。



「可愛いー!!やばいやっばい!そっちの笑い方のがいいよ。いつものにこは自然に笑ってる感じがしない」


何でこの人は
私の全てを見透かすのだろう。



ひとまず笑ってる事で
全てがうまくいった。


めんどくさい事が嫌いだから笑ってれば全てが楽だった。


いつのまにか笑顔が張りついていた。


唯一本気で笑えるのは、愛と朝美の前でだけだった。


「拓也君は人の事をよく見ているんだね」



「よく見てるって何か俺変態ぽいじゃん!!」



「あはははっ。そーゆう意味じゃないよ。人の心がちゃんとわかる人なんだなって」



優しい心の持ち主だと思ったの。



「心がわかるっていうか、見てればなんとなくわかるかな」



すごく素晴らしい事だと思う。



「拓也君の長所だね。拓也君は優しくて真っ直ぐであったかい」



こんなに温かい人は
そうそういないと思うわ。