昔よく見ていた「がんばれベアーズ」に
出てくる子供達を思い出してしまった。

まず先に起きてすぐ笑顔になった子はお兄ちゃんのディオン。

ブラウンヘアーでおとなしい子だ。

下の子はちょっとヤンチャな感じのタイ。

家族はみんな”タイボーイ”と呼んでいた。

金髪でヤンチャな感じが「がんばれベアーズ」
に出てくるタナーという子に似ていた。


「カモン・キッズ!」


サマーが子供達を呼ぶと2人とも
「ハロー」と、ちゃんと挨拶してくれた。

しばらく2人が遊んでいる所を眺めていたが、これが飽きない。


「どうやったらこんなカワイイ子生まれるんだ・・・」


「ハーフの子か・・・」


俺はまたもや妄想していた。


母親のジュリーがチキンの丸焼きが焼けるまで
サマーの小さい時の写真を見せてくれた。

面影はあるが今とはちょっと違かった。

これまた「がんばれベアーズ」に出てくる
テイタム・オニールに感じが似ていた。


「俺はがんばれベアーズしか見たことないのか!」


ジュリーが子供の相手しながら色々話してくれるが、
長い話になるとついていけない。

というよりほとんど理解できなかった。

しかしジュリーが一生懸命話しているのに、
会話のキャッチボールが無い事に焦りを感じた。

ミキは日本語だとマシンガン・トークを繰り出すが、
英語になるとおしとやかになってしまう。


「思い切って話してみるか・・・」


「日本人だってフレンドリーなんだぞ!」


自分に言い聞かせ脳みそにある、
ありったけの単語を使い自分のことを話した。

サマーに話した時と同様、今バンドやっている事、家族の事・・・

ジュリーは目をじーっと見て一生懸命話を聞いてくれるが時折


「なに言っちゃってんの?あ~た」


というような顔をし、俺の話を理解できずにいた。


「やばい・・・はやくチキン焼けないかな・・・」