一週間後のある日サマーが


「今日お母さんがディナー作るからこれから行こうよ!」


「ホント?」


俺は嬉しさと同時に急に緊張してきた。


「サマーの親ってどういう人かな?」


「親父さんは怖くないかな?」


「いやっちょっと待てよ・・・そんなことよりサマーが俺を親に紹介するということなのか?」


「結婚?まだ早いよー・・・だってまだ接吻のみだぜ・・・」


ミキも一緒に来るとはいえ親と一緒に食事すると言う事は・・・


「いやっ考えすぎだ!そんなはずない!」


道中、車の中で俺はバカみたいに頭の中で色々な妄想に駆られていた。

そんなバカな俺をしりめにサマーはラジオから
流れる曲に合わせて歌っていた。

しばらくしてハイウェイから住宅街へ入って2,3分すると
車が止まった。サマーは先頭で玄関を入っていく。


「ヘェ~ロォ~」


サマーがふざけた感じに呼ぶと
中から母親らしき人物が出てきた。


「ハ~イ!」


と言ってサマーを大きく抱きしめた。

その後ミキともハグをしたが初対面というよりは
久しぶりという雰囲気だった。

実はミキはケアンズに来た当初フラットが見つかるまで
ここに1週間ホームステイさせてもらっていたらしく
久しぶりの再会だった。

その後、俺にも満面の笑みで握手してくれた。


「やさしそうだな」


その笑顔で俺の緊張がほぐれた。
母親のジュリーはショートヘアの金髪で
明るくタフなお母さんと言う感じだった。

俺達はリビングにあるテーブルに案内され、
俺は室内の辺りを見渡した。