俺はパイ毛を見られ、嫌われたと勝手に思い込んだ。


「あ~あっ、バレたんだろうな・・・」


「ケアンズでのひと夏の恋も終わりかっ・・・」


「始まってもいねーのに何言ってんだ!この鯉のぼり!」


自分につっ込みを入れると同時にパイ毛をむしり取った。


「アウチ!」


タオルで全身を拭き、部屋へ戻った。

サマーの目を気にしていた俺はかなりテンションが下り
みんなの輪に入れず、しょんぼりしていた。


「ミックの野郎なんでタオル置いてってくれなかったんだよ!・・・
一枚置いてってくれればパイ毛見られずに済んだのによ!」


だんだん怒りがこみ上げてきた・・・

しかしサマーは「グロテスクなブツ」を見た様子もなく平然としていた。


「俺の考えすぎかな・・・」


するとビールの栓を空けたミックがシャンペンの様にホップが噴出し、顔全体にかかった。


「ジーザス!」


ミックは「なんてこった!」と言う感じに騒いでいる横でロブはゲラゲラ笑っている。

どうやらロブがビールをよく振ってミックに渡したらしい。

これだけでも笑ったが、


この後さらに目を疑う様なことが起こった。


顔全体にビールが掛かったミックは近くにあったタオルで拭いた。

拭き終わると何かが口に付いている。

付いていると言うよりは何かをくわえている・・・


「なんだアレは・・・」


よ~く見ると陰毛の様な・・・

俺はその瞬間腰が抜けると思った。


「ザッツ・マイ・パイ毛!」