毎日40度を超える暑さ、ムシムシはしないが夜でもまだまだ暑いケアンズ!


「まさかミックとロブも全部脱ぐんじゃないだろうな?」


と心配したが、これがオージー流パーティーならば、自分もやるしかない!

郷に入れば郷に従えだ!

自分もパンツ一丁で飛び込んだ。

女性陣は水着を持って来ていなかったので部屋でおしゃべりをしていた。

ミックはまだ17歳ということもあって、はしゃいでいた。

いやっロブもはしゃいでる。

子供のように水をかけあったり、飛び込んで相手に水しぶきを浴びせたりしていた。

はしゃぐのに疲れてきた俺は下まで潜り逆立ちして

「犬神家の一族 」

とブクブク言わせながら独り言を言った。

俺はバカみたいに「犬神家の一族 」を7回ほど成功させた後、ミック達がいない事に気付き、
あまりのバカさかげに我ながら「まだまだ可愛い所あるぜ!」と思った。

タオルもなくビショビショになりながら部屋へ戻ろうとすると、
窓際から先に部屋に戻っていたミックが見えた。

するとミック君、またもやチョコレートドーナツらしきものを頬張ってやがる!


「サルの頬張りじゃあるまいしコノヤロウ!・・・
犬神家の一族 7回成功したのを見届けてから行けよバカヤロウ!」


と思っていると部屋からなんとサマーがタオルを持って来てくれているのが見えた。

パンツ一丁だった俺は突然の事に焦った。

と言うよりパニックに陥っていた。

なぜパニックに陥っていたかというと、パンツ一丁はともかく、
引っこ抜き忘れた2、3本のパイ毛が風になびいていたのだ!


「鯉のぼりだってこんなになびかないだろう!」


と思う間もなく、とっさに腕を組んでパイ毛を隠した。


「大丈夫?」


サマーがいたわる様に言った。

それもそのはず。

腕を組んでいた俺は寒くもないのに肩を上げ少し震えた感じに演技した。

なぜかと言うと、ただ腕を組んでいると、
怒っているように見えるので瞬間的に寒いフリをした。

しかし、みえみえの臭い演技にサマーは気付いたはずだ。