日曜日のある日、見知らぬ初老の婦人がウチに訪ねてきた。

「今度隣に引っ越してきた山本です。つまらない物ですが・・・」

と言って草加せんべいらしきものを手渡した。

「こちらこそよろしく・・・」

せんべいを玄関に置き、すでにポストにある新聞を取り座ろうとした瞬間

「スィンジラレナ~イ!なんで日本人はつまらない物を持って来るの?もっと楽しいもの持ってこいよー」

と言いつつ、既に草加せんべいをほお張っていた。

そう、彼女が俺のカミさんサマーだ。

オーストラリアのケアンズ出身で髪はブロンド目はグリーン、

顔はびっくりするほど小さく、

身長は157cmぐらい。

日本人と比べても小さいほうだ。

誰かに似ている?うん、そうだな・・・

トマホークで言えば・・・おっと失礼!

外タレで言えばメグライアンを美人のレベルから

普通のレベルに落としたような顔だ。

女言葉よりも男言葉が好きで俺の言葉や関西弁をよくマネる。

本来は言葉使いを直させなければならないのだが、

俺自身、彼女の予測不可能な言動を楽しんでしまっている。

なによりもお人形さんみたいな顔から発する

ダーティーな日本語がミョーに笑える。

彼女は覚えた日本語はまず、俺に言って間違えていないか、試すようだ。


ある日の朝、目が覚めると彼女が見つめてる。

いい雰囲気だったので抱きしめてやろうと思った瞬間、突然サマーが突拍子のな

いことを言い出した。