そうこうしてる間にビターちゃん
起きてしまった。

しかし1時間、2時間経っても
ビターちゃんは静かだった。

そこで思った、ビターちゃん
寝起きは大人しいんだと・・・

しばらく平穏な時間が流れ、ビターちゃん
の隣のガリガリ君もホッとした様子だった。

もう少しでロックハンプトンに着く
はずで、外はもう真っ暗になり、
景色という景色は見られなかった。

そして音楽に飽きた俺は隣のサマーを見たが
寝てるか映画を見ているだけだった。

俺もテレビの画面に目をやった。

するとなにやらドッキリカメラ
らしいものをやっていた。

しかしこれと言って目新しいドッキリ
はなく、昔見たオールドファッションな
ドッキリだった。


「早く着かないかな・・・」


画面から目をそらし、つぶやいていた。


「まだかな・・・・・」


「まだかな、まだかな~♪
学研のおばちゃんまだかな~♪」


ウープス!「まだかな・・」と言った瞬間、
大昔の学研のCMの歌が
甦って口ずさんでしまった。

子供の時の記憶は驚異である。

この曲をきっかけに
もう一曲思い出してしまった。


「ニッセイのおばちゃん今日もまた
♪笑顔を運ぶふるさとよ♪
ふ~る~さ~と~よ~♪」

いや~心に染みる良い曲だ!
なんだったらビターちゃんにこの2曲
覚えさせて歌わせてみたいな・・・

想像するだけでもニヤッとしてしまった。

巨大な肉体とは裏腹に教えてもらう時は
腰の低いビターちゃん


「ま・だ・が・な、ガ・ガ・ガゲンの」


「ちがう!がっけん!」


「はっはい!」