俺たちは今日が「スペシャルプライス」
というバックパッカーへ向かった。

そこは街にほど近く少し歩けば
スーパーマーケットもあった。

なんといってもキャッスルヒルが
すぐ近くにありロケーションは抜群だった。

入り口へ入ると卓球台が見えた。

俺はもうここしかないと思った。

奥から出てきた40代
くらいの男が出てきた。

料金をもう一度確認した。


「ツインは1泊$20です。」


なんと1人一泊700円!

しかし部屋はゴキブリが出るような
汚い部屋と覚悟していた。

するとサマーが


「部屋を見せてもらえますか?」

さすが旅慣れたオージー!

慌てず即決する前に部屋のチェック。

俺だったらもう金を払っていただろう。

男が一番奥の部屋へ案内してくれた。

入ってみると壁がブルーにペイント
されてあり奥にはベッドが2つ、
かけ布団もあり冷蔵庫もある。

ベッドに横たわり悪いところを探したが
特に無く、酷いイメージしていた俺には

「これで700円?」と思った。

しかしシャワーがない事に気が付いたのは
夜だった。といっても共同シャワーだった。

俺にとってはシャワーが部屋に
あろうがなかろうがどうでもよかった。

サマーは「こんなもんでしょ?」
という表情で「ここでいいね?」
と俺に確認した。


「もちろん!」テンションが
高いのは俺だけみたいだった。


俺たちはお金を払いに
その男と受付へ行った。

そこには大きいテーブルが3つくらいあり
自炊ができるキッチンもあった。

食事をする者もいれば知らない者同士
ラウンドの話に花を咲かせている者もいる。