今日はジョノスでゴング・ショーがあるので
いつもの様にノリさんの家へ行った。

するとバンドのメンバー以外にも数人いた。

俺に気がついたゲストらしき数人が
騒ぐのをやめ、俺に挨拶をした。


「こんちわーっす。」


「こんにちは」


一瞬沈黙があり、キッチンの
方からノリさんが出てきた。
俺は「練習は?」と言うような表情をしていると


「彼らも今日プレイするからヨロシク。」


ノリさんの話によると、
俺の知らない間にOKギフトに
バンドやっていた連中が最近増えて、
その連中もゴング・ショー
に出たいということだった。

のりさんはBJのメンバーがいなくなった
時のために作ったようだった。

バンド名はOKバンドと決まっていて、
野球でいえば2軍みたいな感じだった。

彼らと話すのは初めてだったが
顔は見覚えある顔ばかりだった。

一応ヴォーカル、ギター、ベース、
ドラムがいたので演奏はできそうだ。

しかし日焼けしたサーファー風
の自称ヴォーカルはちょっと
ふざけた感じで、目立ちたいだけに見えた。

そいつは化粧をしたいと言い、ノリさんが
調子に乗って白く塗リたくっていた。


「山海塾じゃないんだからよ・・・」


俺は呆れたというより
「音楽もしらねーくせに!」
と、怒りを覚えた。

そいつは「やめてください!」
と言いつつ楽しんでいた。

白く塗りたくられたはずだったが、
焼けた肌には白ではなネズミ色になっていた。

その不気味にネズミ色になった
顔で練習という練習もせず、
OKバンドは本番に向かった。

ゴングショーのエントリーする
参加者も以前より増え、
盛り上がりを見せていた。

俺達の出番はいつものようにトリだった。