ずどおおおお!


 すごい勢いの流れを見つめるあたし達の頭上から良い香りが漂ってきた。はらはらと真っ白な花の花弁が舞い降りてきて、みんな深く呼吸した。するとなんだか急に元気がわいてきて、

「んーん……ぐう」

 ぐーんと伸び上がって、良い気持ちになったところでふつっとあたしは意識を失った。


 これ、何回目だろう。思いっきり既視感。背中が冷たい。ひんやりしたごつごつの岩肌を感じてあたしは目覚めた。グリフに抱っこされてないぶん、ずいぶん気が楽なんだけど。あー……首だけ巡らせて辺りを見たら、またあの滝のそばだ。