天翔る奇跡たち



 ……って。だってだって、知ってるのと知らないのじゃワケが違うじゃない?

 なのに、ガナッシュが……

「バーロ、あんなあ、そんなの割れてたら覆面して襲いになんてくるかよ!」

 うっぐぐう、しゃくに障るなあ。でもそうだ、たとえば……

「コードネームみたいなものは……あるわけないですよね……」

 再びにらまれて首をすくめるあたし。ああ、いい年してスパイもの小説の読み過ぎとか言われるんだろうなあ。


『グリフゥ、助けてよー』


 あたしはガナッシュに首根っこひっつかまれて、心の中で念じながら情けなく泣いた。その頃我らがリーダーが何をしていたかというと、

「何か筆記具はありますか? 向こうの特徴とか、詳しければ詳しいほど良いんで、情報ください。それが任務遂行の鍵にもなります」