天翔る奇跡たち

 金竜さん達を集めてもらえるように必死で駆けた。

「いなくなった金竜さんは、ここにいます」

 あたし、さっきまで働かなくなっていた嗅覚が目覚めるのがわかった。

 大切なひとのため磨いたという、ガナッシュの料理の腕は嘘をつかなかった。

 五感が冴えてゆく。

 ああ、そうか。

 そんなことだったのか。

「そこの……じゃがいもの山の中に!」

「いませんが」

「じゃなかった、そのじゃがいもが入っていた袋の中よ!」

「いない」

 しーん、と空気が静まる音。


 うーん、こりゃまずい。