えとあの、ほぼ八つ当たりなのかもしれないけれど、あたし、苦労を知らないってひとが憎らしく思えてしまうの。言動とかにカチンとくるときがある。もちろん、誰にでもってわけではないし、いつもってわけでもない。 いや、でもやっぱり女王様には関係なかったかもしれないな。なにせ、ここに無事存在してるってだけでもありがたいと思う。女王様は御自らダイノダイアさんを迎えに来て、ついでだけどあたし達のことまで連れてきて下すって。……でも、わからない。冷たい目だった。虫けらを見るっていうのかな……。 まるであたしなんて軽侮するにも値しない生き物で、だからなんとも思わない。そういう、目。
だけどあたしは思ったんで一応書いておくね。別に冷厳なる瞳の女王が、一体なにを見、どれだけ多くの裏切りを見聞きしてきたか、なんてことは人の身にははかりしれない。なにを愛してきたかなども。話を聞くまではね。
「姉竜は不治の病にかかり、これからの事をとても心配していました。特に亜竜人であり、彼女と絆を結んだ青年、ジェイドのことを」
……彼女亡き後、どうするのか、と……
それは衝撃だった。竜のために選ばれた亜竜人は、そりゃあ名誉だったに違いないけれど、彼を思いやる気持ちが、竜の中にもあっただなんて。
そんなに永いこと、互いだけを想い続けていたなんて……なんて強固な絆。
そして共に毎日を戦って生きるという、それは目も眩むほどの、日常。蜜月の日々。
ああ、あたしも、そんな日々を送れたら、きっと、魔法の力でグリフを閉じこめて、彼を苦しめるもろもろの悩みも、そこには立ち入れなくしてしまうのに。
だけどあたしは思ったんで一応書いておくね。別に冷厳なる瞳の女王が、一体なにを見、どれだけ多くの裏切りを見聞きしてきたか、なんてことは人の身にははかりしれない。なにを愛してきたかなども。話を聞くまではね。
「姉竜は不治の病にかかり、これからの事をとても心配していました。特に亜竜人であり、彼女と絆を結んだ青年、ジェイドのことを」
……彼女亡き後、どうするのか、と……
それは衝撃だった。竜のために選ばれた亜竜人は、そりゃあ名誉だったに違いないけれど、彼を思いやる気持ちが、竜の中にもあっただなんて。
そんなに永いこと、互いだけを想い続けていたなんて……なんて強固な絆。
そして共に毎日を戦って生きるという、それは目も眩むほどの、日常。蜜月の日々。
ああ、あたしも、そんな日々を送れたら、きっと、魔法の力でグリフを閉じこめて、彼を苦しめるもろもろの悩みも、そこには立ち入れなくしてしまうのに。



