小さくなってくヤツに向かって叫んでいた。

 曲がり角を曲がる瞬間ヤツは手を振った。

 あたしも振り返していた。

『バカ…』

 涙を拭きながら手を振ってるあたしの部屋に、驚いた様子で親が入って来て誤魔化すのが大変だった。