涼太が、後ろからギュッと抱きしめた。
中1…、13歳の頃とは違う。

がっしりした手。

同じくらいだった身長も
凄く大きくなった。

やっぱり、涼太は男だな…。

「ありがとう、それよりさっ!」
笑顔で振り返った。
「え?」

「ラブコンテストの、副賞届いた?」
「あぁ、リングだろ?」


私達は、今年の春ラブコンテストと言う、学校行事に参加した。
まあ、2人の仲を確かめるコンテストなんだけどね。 


みごとグランプリ!
副賞は、ペアリング。

もちろん、私は左手の薬指にはめている。
「じゃん、つけてるんだー。」

私は、涼太に見せた。
涼太は、私のリングに触れて言った。

「あと、何年かしたら、俺から渡す。

 んじゃ、授業始まるからまたな。」

涼太は、予鈴を聞いて自分の席に戻った。

さりげない一言。

【あと、何年かしたら、俺から渡す。】


その一言が嬉しすぎるンだって。