「…っ……大スキだよ。

…愛してる…」


遠ざかって行く考の背中に呟いた。



「…ありがとう」



もう、
あの愛しい笑顔をあたしに向けてくれる事はない。


もう、
あの声であたしの名前を呼んでくれる事はない。


もう、
あの温かい手であたしの手を包んでくれる事はない。




でも、あなたの幸せは、
あたしの願いでもあるから。


あの子とずっと…。
世界一の幸せ者に…なってね。



「…バイバイ。

さようなら」


学校とは反対方向に向かって歩いた。




あたし達はお互い
違う道を進み始めたんだ。