「あ! 後ろの像が動いた! 瞬いてこっちを見た!」
「やーめーてーくーだーさーい!」
青年は怪奇ものが大嫌いなのだ。初めて紹介されたとき、一回りも年下のこの少年に見事に脅かされて、以来ずっとからかわれっぱなしだ。
とやっていると、にわかに天気が怪しくなってきた。
ごろごろと遠雷が聞こえる。
かと思うと天に黒々とした穴が開き、渦を巻いて風を飲み込んでいった。
「なんだってんだ」
「こちらが逆に教えて欲しいくらいです……」
ふたりは木の葉と一緒に風に巻き込まれて天の穴へと飲み込まれていった。
悲鳴をあげることも、あらがうこともできずに……
「やーめーてーくーだーさーい!」
青年は怪奇ものが大嫌いなのだ。初めて紹介されたとき、一回りも年下のこの少年に見事に脅かされて、以来ずっとからかわれっぱなしだ。
とやっていると、にわかに天気が怪しくなってきた。
ごろごろと遠雷が聞こえる。
かと思うと天に黒々とした穴が開き、渦を巻いて風を飲み込んでいった。
「なんだってんだ」
「こちらが逆に教えて欲しいくらいです……」
ふたりは木の葉と一緒に風に巻き込まれて天の穴へと飲み込まれていった。
悲鳴をあげることも、あらがうこともできずに……



