三つの月の姫君



 ミスターはそこから一時も目を離さずに、ちょっと興味をもってマッチョに聞いた。


「小学生のとき、粘土でこねて犬って適当書いて出したら動物に見えないってみんなは笑った。でも、これちゃんと四本脚あるし」


「ちゃんと四本脚がない犬を造ったのか?」

 
 ミスターは目を押さえながらたずねた。


「いえもう、がむしゃらにこねてたんス、結果なんて後からついてくるもんでしょ」


「よくわかった。君の思考回路が見えてきた」


「えっほんとうですか? どんなです? 俺って。こんなことでわかるなんて、すごいな。わははー」


 褒め言葉では決してないのだが。


 言ってると、城壁からひとが出てきた。


「ここは立ち入り禁止だよ。ものを持ち帰られても困るし、上のひとの許可なく触っちゃダメ」


「でも、門は開いてます」


 実は自分らでこじ開けたんだけど。


「ああ、そう。なら、いいんじゃない? けど何か起こっても知らないよ」