「少しは。クインキャッスルはその筋で有名ですから」 「知ってて、ついてきたのか」 「くっついてきたのはあなただ。フィオナを捕まえられてしまったでしょう? 僕なら」 青年は視線を落として、それからにっこり笑った。えらく下方からパンチがきた。 「楽しかったでしょう?」 「おまえは? 楽しかったのか?」 二人の間で拳がギリリと鳴った。 あわや、全面戦争か、というとき。