三つの月の姫君



 話はまとまった。


「でしょうねえ。そうとしか思えません」


 青年は鮮やかな笑顔でキレた。



「記念にどうだかわかりませんが、使い魔くらいにはなるでしょー。つれてゆかれますか」


 つるし上げになったのはウィリス君だった。大魔術師になりたくて、悪魔に処女をささげ、媚びようとしていたのだった。


 今はみすぼらしくうなだれて、涙と一緒によだれまで流して見る影もない。


 三人の乙女は麻酔薬で眠らされてきた。石化ではなく、仮死状態で肉体を保存してきた。


 だから、理屈で言えばまだ生きていることになる。


 石像は台座からせりあがってくる仕組み。


「乙女らの傷を、痛みを、苦しみを、悲しみをなんとする?」


 ウィリス君ははっきり答えることができなかった。