青年はおかしいな、という顔で元庭園だった場所を見渡す。 何がなんだかわからない。 庭の構造的に行き止まりになっている灌木の迷宮には必ず像が建てられていた。 もしくは泉の水で満ちていた。 「おかしい、って言ってもおかしいのはあの人もだ。もう、ここには正常な判断をくだせるのは僕しかいないのか……」