三つの月の姫君

「結婚しよう。見る者のない、神を語る者もないここで。魂ごと一つになろう。嫌?」


 彼女の顔をのぞき込むと、涙に震えていた。


 それは希望を得た者の目だった。


 そう、ここでは魂の結びつきが一番大切なことで、身を削っただけでは呪いは続くのである。



 フィオナの行く末は見えたも同然であった。