三つの月の姫君


「そんなこととは限りません。あなたとは相性は良いと思っていたんです……でも、やっぱり……理想とは違っている」


(あ、やっぱり。理想と言われても。現代人はシャイなんだ)


「あのね、フィリアさん、恋だってままならないこの僕に、結婚なんて身に過ぎている、と常々考えていたんだけど。僕はね……」


 言いかけるとフィリアは俯いて駆け去ってしまった。