三つの月の姫君



「大丈夫なのですか? もう新月はすぐでしょう」


「だから、君に」


 一言ずつぽつぽつと話し始める。


 フィオナはフェミナのように相手はいない。


 不快感に腕をぎゅっと絞るように掴んで身を縮めている。


「魔物が、もし、からくりに気付いてしまったら、あたし、もう、どこにも逃げるところはないし。誰とも愛し合えずに死ぬのは嫌」


「僕は生きて帰れさえすればいいんですけれどねえ、って、そうじゃなくって……魔物はサボテンを花嫁に認めたんだから、別に……」