「ミスター!」 思わず抗議の声をあげると、静かな口調でミスターが語った。 「苦しみのない者が哲学に、宗教に足を踏み入れることはない……」 ふうん、ミスターもこんなことを言うのか、と顔を見ると、ぐでんぐでんに脱力している。 「て言うかあ、寝てますねえ。毎回毎回、ベッドに運ぶ身にもなってくださいよ。本当に」 しかも今日は風呂上がり。 「へっくち!」 覚めた頭が回転を速める。