三つの月の姫君


 慌てて湯から出て隠すものは隠す。


「酒を飲んでるみたいだな」


「って、あなたも……?」


 と、いう間もなく彼の身体が落ちてきた。


「愛……愛など、まやかし……」


 うろんなことをつぶやく。


「そんな隠者みたいに枯れかれな事を。おじーちゃんじゃないんですよ? 哲学なんて人生の苦しみを増すだけじゃありませんか」


 彼の主人は目を開いて軽い手刀を食らわせた。