三つの月の姫君

「でしょうー? 別れるときになってぶちまけて言ったんですよお……」


「いや、オレがむかついてるのはおまえにだ」


「そんなーああァ」


「安心しろ、オレはいらないと思ったら、即切ってやる」


「せめて僕が次の就職先、みつくろってからにしてくださーい」


「こんな恥ずかしい大人、初めて見たぞ」


「あーいあいあい。お願いですからー」


(こんなのと一緒にいて、オレはちゃんとした大人になれるんだろうか)


 と、疑問に思わないでもないのだ。


 ミスターは自分の裸足を見つつ、難しいパズルを解くよりももっと難しそうな顔をした。


 青年の処遇をどうすべきか、ここが考え処のミスターだった。