「ひっひか…るぅっ…」



声にならなかった。


呼んでも飛駆は答えてくれない。


昌太お兄ちゃんがあたしの肩に手を置いた。


胸がツンとした。


そして昌太お兄ちゃんは

「飛駆は生れつき肺が悪いんだ。原因はよくわからないけど幼稚園の頃に手術して、一時は回復したんだけど…飛駆は…その…」

「聞きたくない!!」


あたしは病院から逃げるように走り去った。