声の主は亜季(アキ)。
クラスの女番長みたいな奴。

普段絡まないのに…なんでだろ?
心でそう思っていた。
自然と瞬きの数が増えた気がした。

番長の口が開く。


「知世から聞いた。」
「何を聞いたの?」
「知世、別れたんだって。」
「えっ…。どうして…?」

意外にスムーズに進む会話。
話の中にある多少の衝撃は我慢した。


「あんたの為だよ。」

番長の声が教室に響く。


隣の実梨の顔はこの話を知ってるかのような表情だった。


すると知世が近寄ってきた。