手紙〜高校受験〜

その頃、飛駆は知世と中庭にいた。



「ねぇねぇ!!今度お家行ってもいい!?」

「一緒に買い物行こうよ!!」

「来週くらいに図書館でも行って勉強しようよ!!」



止まることのない知世の問い掛けに飛駆は


「いいよ。」


と答えることが精一杯だった。








だって頭の中は亜由穂でいっぱいだったから。





「ごめん。俺トイレ行って来るわ。」





亜由穂のことが気になって仕方がなかった。



まだ間に合う…





そう思って飛駆は亜由穂のいたところへ向かい、走り出した。