『俺のポジション頂くって!?

10万年早えよ!

まだまだヒヨッコなんだから、死ぬ気でテク盗まないと、一生俺のポジションは奪えねぇよ!』


「本堂さんは、相変わらず厳しいですねぇ。

シン、後5年くらい本堂さんの下で頑張ったら、抜けるかもよ。」


『チャンス、余計な事言うなよ!

それでなくても、天道はすぐに調子に乗るんだから。』


「は~い!

ところで、皆はどのルームに入ってるのですか!?」


『ルーム2-Aだよ!』


「相変わらず、あの部屋が好きだね。

じゃあ、練習して来ます。」


『あぁ頑張れよ!

録音したくなったら、いつでも声かけてくれよな!』


「分かりました。」


ルーム2-Aの前に来ると、皆はそれぞれ練習している。


『おはよう!』


「チャンスおはよう。

なかなか良い曲が出来たな!」


『テジュンの曲も良い感じじゃん!』


「じゃあ、そろそろ始めようか!

まずは、KYUが作った曲をやってみたいな。」


『そうだにゃ。

楽譜を見る限り、最近流行りのK-POP調の曲だにゃ!』


「だよな!

俺、KYUが作った曲、気に入ったぜ。」


『おいらもだよ~ん!
じゃあ、いくじょ!』


♪~♪~♪~♪!


「KYU、ちょっとキーがあって無いんじゃないか!?」


『この曲を作っていた時は、何とも思わなかったのですが。』


「だいたい、KYUの音域は広いから、気にして無かったけど、基本的にはEコードを基本に曲を作って来たからな。

今回KYUが作った曲は、Gの曲だから、1音半下げていかないと苦しいはずだよ。」

『そんな事簡単に出来ないですよね。

僕の曲は、また今度やりましょうよ!』


「1音半下げて演奏するなんて簡単だじょ!」


『俺は、皆の演奏に、すぐに併せられるぜ。

殆ど単音だからね。』


「じゃあ、もう一度頭から行ってみようか。」


『それじゃあ、お願いします。』


「1.2.1234~♪」


♪~♪~♪~♪~!



『この感じ、いつもの僕の声で行けます。

とってもスムーズに歌えました。』


「だろう!

作曲する時には、歌い手のキーに併せて作らないといけないんだよなぁ。」


『そうなんですか!

勉強に成ります。

今度は、頑張ってみます。』