「あぁ、KYUはSEIJIさんにかなり気に入って貰ってるから、最初に
《My Love
~日本語バージョン~》
と
《約束》
を歌った後、SEIJIさんと一緒に
《Happy Christmas》
を歌うから、KYUも少し緊張していたよ。」
『今日が《Happy Christmas》の初披露で、オンエアの翌日が発売だから、上手く行けば、CDの売り上げは期待出来るな!』
「だなぁ!
そして、俺達もデビューして仕舞うんだな。」
『皆、親を説得して先週契約したもんなぁ。』
「まさか、本当にKYUと一緒に遣って行けると思わなかったよ~ん!
KYU with XYZかぁ~!
何か良いね~!」
『頑張ろうな!』
「大学在学中のみの活動だから、後3年ちょっとの間、やれるだけの事はやらなきゃ!」
『ケントの言う通りだ。大学の単位は落とさない様にって言う条件付きだから。
勉強も、バンド活動も、目一杯遣って行こうぜ!』
「そう言うテジュンが留年したりして?」
『俺は、頭が良いから心配無いぜ。
出席重視の教授の授業には、俺の影武者的存在の江藤が代弁するんだ。
そして、出席カードも出しといてくれるように契約したさ。』
「契約?」
『あぁ、1回代弁して千円の契約だ。
彼は、森プロのアイドルを追っかけしているんだが、写真集やDVDやライブやら握手会と、何かとお金が掛かるんだと!
でも、バイトしてたら発売日に並べないし、ファン感謝イベントにいけないって嘆いていたんだ。
それで、俺との契約って話に乗ってくれたんだ。』
「テジュンは、考えることが凄いにゃ。
おいらも、影武者探すろ~!」
『もう500円追加で、ノートもコピーしてくれるそうだ。』
「テジュンには負けるぜ。
俺もやってみるか!」
『チャンスの影武者探す時に、俺も一緒に探すよ。』
「なんだ、ケントもか!?
でも、出席重視の授業は良いとしても、試験重視の授業は大変だよな!」
『やっぱ、出来る範囲内で、授業には出ないといけないって事だよな!』
なんて話をしていると、出番が近づいて来た。
舞台裏に回って、楽器をセッティングする俺達。
いよいよXYZのメジャーデビューだ。
と言っても、KYUと一緒に既にバックとしてデビューしているんだが。



