あたし、今、前川、新吾に、口、手で、塞がれてるーっ!?!?


「ふがもがっ…!」


「大人しくしてないとキスするぞ。つかまずまた怒られっぞ」


き、キスーっ!?

ふざけるなぁ!!!


「ふっがーーっ!!!」


「ぷ…」


前川 新吾は、あたしの口からやっとこ手を離した。


「はぁはぁ…なにすんのっ!?」


前川 新吾は、あたしの口の前で人差し指を立てて、しーっのポーズを作った。



ドキッ………



不覚にもあたしは、彼にときめいてしまった―――。



だって、前川 新吾があまりにも素敵な笑顔を見せるから………。

あまりにも愛しい瞳で笑いかけるから……………。


あたしはそれ以上何もできなかったんだ―――。