今あたしの目の前には洋風の大きくて綺麗な建物が建っている。



「ここが…聖稜学園」



聖稜学園(ｾｲﾘｮｳｶﾞｸｴﾝ)という学校に続々と受験生が入っていく。
しかも女子ばかり!
どうして女子しかいないのか不思議に思ったがこの2人が知るわけがない。



「頑張ってね!沙羅なら合格できるわ」


「やるべきことは全てやった!後は沙羅の実力しだいだ」



実力とは言っても変な特訓しただけだけどね…。

あたしは気合を入れて歩き進んだ。



「「頑張ってー!沙羅ー!!」」



恥ずかしいよ…!
大きな声で応援する2人。
でも、頑張れる気がした。

受験票に書いてある番号が入っている教室に向かった。
あたしの受験番号は51426番。
大きな数字で一瞬びっくりしたが、あれだけ人が来れば当たり前かと思った。

ドアの前で立ち止まった。
緊張してきたなぁ…。
あたしはゆっくりと深呼吸をして、もう一度気合を入れた。



「失礼しまぁーす」



ドアを開けるとそこにはたくさんの女子がいた。
教室には椅子も机もなく、皆立っていた。
あたしは適当な場所に移動し、待つことにした。



『ガラガラガラ…』


「皆さんお待たせしましたー」



ドアが開くと若い男の人たちがズラズラと椅子を持って入って来た。