あたしは呆れながら塚森先生に首を振った。



「この学校は普通とは違って選ばれた女子だけ入学できるんだよ」


「え?あのー…よく分かんないんですけどー」


「この学校は女子の夢を実現させる不思議な学校なんだよ。校長が女性でね、女子の気持ちに答えたいっていきなり言い出してね。女子を1名だけ審査して選んだんだよ。それが君」



…要するに、あたしはこの学校に選ばれた唯一の女子ということ?
そっ…そんなぁー?!
そりゃぁ男友達欲しいよ?でもさぁ…。
女友達だって欲しいじゃん!
一緒にショッピングして、恋バナして、盛り上がったりして。
あたしの夢が壊れたよっ!



「敦ばっかりズルいし!名前なんていうの?」



あたしに話しかけてきたのはチャラ男。
茶髪でロン毛。



「立花沙羅ですっ。よろしくお願いしますっっ」


「沙羅かぁ。可愛いじゃん。俺、空松宙夢(ソラマツヒロム)。」