「これ?」
眼鏡くんがその本をあたしの方に差し出す
『愛の歴史2』
げっ‥昨日のだ
「これおもしろいよ 俺お勧め(笑)」
ニカッとはにかんだ眼鏡くんにドキドキしてしまう
「じゃああたしも読もうかなー」
あたしが出入口付近から離れようとしたとき
「待って」
腕をキュッと掴まれた
えっ!!!!
「な、なんですかっ?!?」
「借りにいく前にトイレに寄った方がいい‥」
は?!?
あたしが呆然と立ち尽くしている間に、眼鏡くんはさっさと入っていってしまった
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