JEWEL BIRD【 side track line 】

 真の意味で、汎用性の高い兵器として存在していた。

 細かい機構や性能は本書では省くが、過去の巨大ロボットアニメとは別の、リアルな戦場に生きる知恵。
 全てが詰まった強襲兵器。

 アレックスは、ビルの上へ着地を終えると、見晴らしの良い立地を利用して視線の下。
 道路を走行する戦車へ武器を向ける。

 この、まずアレックスがビルに飛び乗った理由は、戦車砲の砲撃可能な角度から "逃れる" と言う意味があった。
 それは現実してもWingArmorが優位とされる部分であり、【 Wing Burner 】の強豪として、当然の戦術だろう。

 瞬く間に装甲の薄い戦車、上面を貫く彼の砲撃は、次々とビルを跳び移っては止む気配は無い。
 実在機の右手に持たれるWingArmor用対戦車砲が、弾数10発に満たない事を思えば所詮、ゲームではあるのだが。