ライフ オア デスティニー




(ほどけ)



「彼」は何度も叫んだ。地鳴りのような振動が第八層域に響いた。



(ほどけって言ってんだよ!)



「どうしよう、ゴルドン」
 


 ゴルドンは黙って否定の仕草をした。出すわけにはいかない。それは彼女だとて、わかっているつもりだった。いや、このときもうすでに、ゴルドンに戒めを解く術はなかった。



「ねえ、きいて。あたしたち、あなたをこの地獄から救うために、やってきたの」