ライフ オア デスティニー




「ご自由に。もっとも、その門兵がおまえをここへ入れてくれるかな」



 言いつつ、エラルドは先ほどの甘党小鬼の門兵に二本指をアピール。小鬼はごくりとのどを鳴らして大きく頷く。そして「賃金上げろ」「環境改善」などのノボリが上げられた。



「みんな少しずつささやか~に不満を持ってる……みたいな感じ?」



「ささやかではない、大問題だ」
 


 小鬼の一人がぷりぷりしながら言った。



「ま、ここは地獄の一丁目だ。勝手にストライキでもなんでも、やってればいいさ。俺、関係ないもんね」