いやそんなことは実際、どうでも良いんだけど、とエラルドは声色を変えた。 「薬、ありがと。あれがなかったら死んでた。殴ったのもあんたなら治してくれたのもエヴ、あんただよね。いつも世話かけるね」 エヴァンジェリンは照れくさそうに鼻を鳴らした。 「で、ちょっと見せたいものがあるんだけど」 彼女はエラルドの気安い仕草に辟易したように乱暴に振り払う。